合成皮革と人工皮革は違う。それぞれのお手入れ法や注意点は

コラム

革製品で動物の皮から出来ている本革に対して、人工的に作られたものを合皮と呼びますよね。

でも、その合皮が実は2種類あるって知っていますか?

合皮でも「合成皮革(ごうせいひかく)」と「人工皮革(じんこうひかく)」という分け方があるんです。

私は、『合成』や『人工』という表記はタグで見かけてはいたのですが、メーカーや国によって、表記方法が違うだけで同一のものだと思い込んでいました。

でもちゃんと調べてみたら、違いがきっちりあることが判明。

あなたもこの機会に知って、革製品を選ぶ際にぜひ役立てて下さい!

合成皮革と人工皮革の違い

合成皮革と人工皮革の違いは、生地として使われる素材にあります。

消費者庁が定める「家庭用品品質表示法」によると、このように定義されているんですよ。

  • 合成皮革
    ⇒ベース生地の素材が「特殊不織布」以外を使っているもの
  • 人工皮革
    ⇒ベース生地の素材に「特殊不織布」を使っているもの

ベース生地、特殊不織布・・・難しい言葉ですよね。

でも心配はいりません。

これからもっとわかりやすい表現で、それぞれの皮革について詳しく説明していきます!

合成皮革とは

合成皮革の生地は、ポリエステルやナイロンなどの天然素材がベース。

その生地の上にポリウレタンや塩化ビニールなどの合成樹脂を塗って、コーティングしたものです。

コーティングした後に、革製品に似せるためのシワなどの模様をつけて、販売されている製品の形になります。

革せんせい
革せんせい

そこまでコストがかからないので多く出回っていて、目にする機会が多いですね。

お手頃な価格で革っぽい印象の製品をまず持ってみたいという場合は、合成皮革のものがおすすめです。

人口皮革とは

人工皮革は、合成皮革よりも更に革製品に似せようと作り出されたものです。

そのためベース生地も、天然の革を再現するかのように作られているのが特徴なんです。

作り方は、ポリエステルやナイロンを絡めたものをポリウレタンの合成樹脂に浸して、不織布の生地にします。

革せんせい
革せんせい

絡んだ繊維を合成樹脂に浸けることで、ペラペラの生地よりも弾力性が増します。

そこにもう一度、表面上にポリウレタンの合成樹脂を塗ってコーティング。

コーティング後は合成皮革と同じように、革製品のような見た目になるよう加工をして完成となります。

加工によっては、起毛させてスエード(スウェード)生地そっくりのものも。

柔らかさや弾力性、耐久性も天然の革製品に近くなっています。

まちだ
まる子

天然の革よりも、ストレッチ性が優れているものもあるんですよ♪

耐水性もあるので、衣類や靴で使ったことがある人もいるかも知れません。

見た目だけでなく使い心地も良く、安っぽくないのが特徴です。

しかし作るのに手間がかかるため、先程の合成皮革と比べてちょっと値段が上がります。

ですが人工皮革は使い心地が良いので、そのお値段も納得できる範囲でしょう。

本革まではいかなくても、ちょっと質の良い革製品が欲しいという場合におすすめです。

2~3年で劣化するのは避けられません

劣化した合皮の革靴

使っていたカバンやジャケットの表面がベタついてきたり変形したり、ひび割れてポロポロとカスが出るようになったことはありませんか?

ベタベタをティッシュで拭こうものなら、ティッシュがへばりついて見るも無残な状態に・・・という経験があるのは私だけじゃないはず。

これって「経年劣化」と言って、合成皮革や人工皮革にはつきものなんです。

およそ2~3年でこの劣化がはっきりわかるようになってくるので、製品の寿命もそれくらいなんだと思っておいた方が良いでしょう。

革せんせい
革せんせい

劣化の原因は、素材に使われているポリウレタンです。

ポリウレタンは紫外線や空気中にある水分、熱、皮脂汚れなど通常使用の環境の中で表面が分解されていってしまうんです。

分解されると主にどうなるかというと、

  • 表面にヒビが入って剥がれてくる
  • 表面がベタベタする
  • こすれて薄くなった部分に繊維が見える、飛び出てくる
  • ストレッチ性がなくなり、伸びっぱなしやヨレヨレに

こうなってしまったら、残念ですがもう元には戻せません。

でも2~3年で使えなくなると最初からわかっていれば、大事に飾っておかないでその間に思う存分使い倒そうという気持ちになれますよね。

劣化はわかっていても、お気に入りの製品はなるべく長く使いたい・・・。

そんなあなたには、次にご紹介するお手入れをしましょう!

普段のお手入れと注意点

本革のように保湿をするなどのお手入れは不要なのが、合皮の良いところ。

でもちょっとしたお手入れをしてあげると、皮脂汚れなどから進行する劣化を遅らせることができてなるべく長く使えますよ。

お手入れは濡れタオルで拭くだけ

お手入れは実に簡単です。

タオルを濡らして固くしぼった物でやさしく拭くだけ。

汚れが落ちにくい場合は

  • タオルを濡らすのに、水ではなくぬるま湯を使う
  • お洒落着用などの衣類洗濯に使う洗剤をお湯に溶かして、タオルに染み込ませて拭く(その後、きれいなぬるま湯のタオルで拭く)

といった手順を行ってください。

本革よりも水分には強いですが、さすがに湿ったままだと劣化に繋がります。

お手入れ後や使用後は、風通しの良い場所で保管しましょう。

ビニール袋に入れておくのも通気性が悪くなるので、避けて下さい。

袋に入れるなら布製のものにするか、大きな布で包み込むような方法が良いですよ。

高温は避けて

合成皮革も人工皮革も、ポリウレタンをはじめとする化学繊維が素材。

だから高温には弱い性質があるんです。

お手入れに熱湯を使用したり、温度が高すぎる環境は避けて下さい。

表面が溶けて劣化のもとになります。

具体的には長時間の直射日光、暖房器具の近くは注意。

まちだ
まる子

それとアイロンもダメよ!

ドライクリーニングはリスクあり

合成皮革のコーティングで使われている可能性のある塩化ビニールは、ドライクリーニングをすると硬くなるという性質があります。

ですから塩化ビニールが使われている製品の場合、ドライクリーニングはできません。

やっかいなことに、合成皮革の表面がポリウレタンなのか塩化ビニールなのかは、タグに表記する義務がありません。

そのため素人判断ではわからないことも多いんです。

革せんせい
革せんせい

もし判断に迷ったら、クリーニング店でまず相談。

それと、ドライクリーニングをすると劣化していた部分から剥がれやひび割れが生じるというリスクもあります。

これらのことから、よほどの汚れでない限りは、自宅でできる限りのケアを行うにとどめておくのが安心です。

まとめ

合皮の2種類についてご紹介しました。

自分の服装や雰囲気に革製品が合うのか不安な場合は、まず合成皮革から始めるのがおすすめです。

もうちょっとランクアップしたかったら、人工皮革を選びましょう。

でも両方とも、数年で寿命が来てしまうのは避けられません。

だから使える間はなるべくこまめに拭いて手入れして、沢山使ってあげるのが良いですね。

合皮製品は本革よりも購入しやすい価格で手軽に使えるので、あなたの好みや予算に合わせてまずは1つ選んでみて下さい。

使っているうちに、革の雰囲気って良いなぁと感じるはずです。

そして革のことが好きになってきたら、そこからは本革の世界もおすすめですよ♪

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