合皮の加水分解を防ぐには?日常生活でこの4点に注意しよう

コラム
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合皮はバッグ、靴、ソファ、ベルトなど私たちが普段使う物に沢山使われている素材です。

しかし合皮製の物を使っていると、避けては通れないのが『加水分解』という現象。

加水分解によって劣化し、ボロボロになってしまうと綺麗に直すのは困難なんです。

でもせっかく買ったお気に入りの物は、なるべく長く使いたいですよね。

加水分解は完全に防ぐということはできないんです。

でも日常で気を付ける点を守れば、なるべく分解を遅らせることは可能ですよ。

今回は加水分解を遅らせるための方法4つと、べた付き始めた時の応急処置などをご紹介します。

あなたの大切な合皮製品を少しでも長く愛用するために、ぜひ参考にしてくださいね!

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合皮の加水分解を防ぐ方法4つ

加水分解とは、合皮の原料であるウレタン樹脂などが、水分と化学反応を起こして劣化する現象です。

劣化の症状は表面が割れたり、はがれたり、べたつきが出てくるといったもの。

雨などの水気だけでなく、空気中に含まれる水分によっても化学反応を起こすため、部屋に置いておくだけでも加水分解は起こってしまうんです。

しかしこの加水分解、日常生活でちょこっとだけ取り扱いに気を配るだけで、劣化速度を遅らせることが可能なんですよ!

その方法を具体的に見ていきましょう。

雨や汗などの水分を避ける

普段の生活で気を付ける代表的な水分はこちら。

①雨 ②こぼした飲み物など ③

濡れることの代表格、雨には最も気を付けましょう。

バッグのように移動中に必ずと言っていいほど濡れる確率の高いものは、雨天の日はお休みが理想です。

まる子
まる子

私は雨の日は、撥水素材のナイロン製のバッグを使うようにしています。

もし濡れてしまったら、早めに拭くことがなによりも大切。

普段持ち歩く合皮のアイテムや靴は、急な雨にも慌てずに済むよう、日ごろから定期的に防水スプレーをかけておくのがおすすめですよ。

防水スプレーをしておけば、こぼした飲み物がかかってしまっても大事には至りません。

またバッグの取っ手や靴は、手や足の汗が付着しやすい部分です。

時々乾いた布や水で濡らして固く絞った布で拭いて、製品に汗が付きっぱなしにならないよう気を付けましょう。

合皮のソファも、長時間座っていた場所は蒸れてかいた汗が付いています。

特に夏場は、こまめに拭き取って清潔にしておくことを心がけましょう。

固く濡らした布で拭いた後は水分がきちんと乾くように、換気の良い環境に置いておいて下さいね。

ヘアワックスなどの油分を付けない

合皮にとって水分の次に大敵なのは、油分による汚れです。

日常生活で付く油分といえば、お化粧をした直後の手やハンドクリームのついた手で触ること。

髪の毛に使うワックスも、髪の乱れを手ぐしで直した際には手に付いてそこから合皮へと移ってしまいます。

私が一番言いたいのは、それらのついた手で合皮をベタベタ触らないように気を付けるということ。

そして、もし油分が付いた場合は、まずは乾いた布を使って拭き取って下さい。

そして時々お手入れをして、蓄積した油分の汚れを落とせばパーフェクト!

油分を落とすお手入れには、レザー用のクリームなどを使うのがおすすめです。

まる子
まる子

レザー用のクリームって本革専用だと思ってました。

革せんせい
革せんせい

いえいえ、合皮に使っても大丈夫ですよ。

レザー用のクリームには保湿成分や防水効果が含まれているものが殆どなので、劣化を防ぐだけでなく合皮を良い状態に整えてくれますよ。

なお、これまでの話題に出てきた

  • 防水スプレー
  • 拭くための布
  • レザー用のクリーム

は私が以下のページでおすすめを紹介してます!

実際に使っているものばかりなので、良かったら購入の参考にして下さいね。

なるべく使って動かす

傷むのが怖いと思って大事に飾っていると、合皮にとっては逆効果なんです。

まる子
まる子

沢山使うとボロボロになるのが早い気がするんだけど・・・?

革せんせい
革せんせい

加水分解の点からいうと、使ってあげた方が良いんですよ。

好きな物は飾っておいて眺めるだけでも楽しめるもの。

ですが同じ場所・同じ体勢で固定されていると風通しの良い部分と悪い部分の差が生じてしまいます。

そうすると、風通しの悪くて湿気がたまりやすい部分から加水分解が進んでいってしまいます。

だから時々は使って動かし、製品全体にまんべんなく自然の風を通してあげる方が加水分解が進みにくいんですよ。

でも靴など、1日使い続けて汗をかくようなアイテムによっては適度にお休みを与えて、乾燥させるようにして下さいね。

動かさないことによる湿気の蓄積も、使う事による湿気の蓄積も、どちらも合皮にとっては悪い環境なので注意しましょう。

保管場所は通気の良いところで

合皮製品を保管する場所は、湿度が低めで直射日光が当たらず、空気の流れがある所がベストです。

直射日光に当たると、革が日焼けして傷んでしまうので注意しましょう。

【ビニール袋に入れておくのはダメ】
外からの湿気を防ぐことはできますが、最初に袋内に入っていた湿気が製品に吸収されてしまいます。
風通しも悪くなるので、もともとの湿気が抜けずに加水分解を早める原因にもなります。

また押し入れや下駄箱にしまう場合は、湿気がこもりやすい場所なので気を付けて!

対策として、このような乾燥材を一緒に置いておくのが安心ですよ。

べた付き対応にはウェットティッシュ

紹介してきた防止策をとっていても、加水分解は徐々に進行してしまいます。

表面が剥がれてきた場合、合皮対応の接着剤でくっつけて食い止めることはできます。

しかし残念ながら、細かくポロポロと剥がれてきたものに関しては仕方がないと思ってください。

加水分解で一番やっかいなのは、表面にべた付きが生じるケース。

明日使おうと思ったのに、このベタベタどうしよう…

そんな場合の応急処置をお教えしましょう。

でもこれは生地を傷める原因にもなり得ますので、緊急の場合にのみ行うようにして下さい。

また製品によってはシミになったりすることもありますので、やる前には目立たない箇所でテストをしてからにしましょう。

用意するものは、このようなエタノールなどのアルコール分を含んでいるウェットティッシュです。

これで拭くだけです。

それでも対応しきれないガンコなベタベタには、ドラッグストアなどで買える無水エタノールを使って下さい。

その場合は少量の無水エタノールを布に含ませて、拭いていけばOK。

自宅に重曹があれば、それをぬるま湯と混ぜて使うこともできますよ。

まる子
まる子

ぬるま湯100ml:重曹小さじ1杯の割合で溶かしましょう。

重曹を溶かした液体を無水エタノールと同様に、布に含ませて拭くだけです。

ただこれは、あくまで一時的な対処でしかありません。

べた付きが生じたということは合皮の劣化が進んでいる証拠なので、早めに買い替えを検討した方が良いでしょう。

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加水分解はぱっと見ではわからない事も

合皮であれば、加水分解は必ず起こります。

表面上は綺麗なように思えても、内部では劣化が着々と進んでいるんです。

その劣化は、合皮を曲げたり伸ばしたりするとあっという間に化けの皮が剥がれてわかっちゃうんですよ。

例えば、しばらく使っていなくて押し入れや部屋にしまいっぱなしだった合皮のベルト。

見た目はひび割れも無いので、久しぶりにパンツのベルト穴に通して出かけたとします。

ランチで満腹、ウエストが苦しい~。ベルトを緩めようっと。

あれ、なんか手に細かいカスが付いてくる・・・ベルトの表面がバキバキに剥がれてきてるではないか!

というように、加水分解が進んでいると動かして曲げたりした瞬間に一気に劣化が現れるんです。

靴も同じで、久しぶりに靴箱から出して履いて出かけたら、出先でインソールと靴本体がガバッと分離した、なんてことも。

私も合皮のブーツがデート中に分離したことがあります。

これは加水分解によって剥がれてきた合皮に加え、全体的な劣化もありますけどね。

ご無沙汰していた合皮製品を使う際には、予め革を少し曲げたり動かしたりしてみて劣化が酷くなっていないかチェックしてから使うのが安心ですよ。

まとめ

合皮に起こってしまう加水分解を、なるべく遅くする方法をご紹介しました。

気を付けていても表面にべた付きが出てきてしまって困ったら、ウェットティッシュを使ってみて下さいね。

劣化に気付かずに、出先で表面がポロポロ剥がれてきてみっともない見た目になってしまうケースにもご注意を。

久しぶりの合皮製品を使う際には、曲げ伸ばしをして様子を見てから使うと安心です。

今回ご紹介したことは、難しいことは殆どありません。

普段の扱いをちょこっとだけ気を付けて、お気に入りの合皮製品とできるだけ長く一緒にいられるようにしましょう♪

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