革の表情8つ。シボやバラ傷などオンリーワンの模様が魅力的

コラム

あなたは革製品を買おうとして、表面に部分的な傷やシワなどが入っていたら不良品だと思うかも知れません。

でも、それは違うんです。

革製品って動物の皮から出来ているので、動物がもともと持っていた模様が入っているだけで不良品ではないんですよ。

この模様のことを一般的に「革の表情」と言います。

表情は天然由来なので、同じものはなくてどれも世界に1つのもの。

革にとって、すごく大事な個性なんですよ。

今回は革の表情について、つまり革の表面にある模様について、代表的な8種類をご紹介していきますね。

革の表情である主な模様8つ

今回ご紹介する表情はシボ、染めムラ(色ムラ)、バラ傷、トラ、血筋、ホクロ、ピンホール、クラックの8つです。

それでは早速見ていきましょう!

シボ:しぼませて作るシワ

バッグのシボ

この「シボ」という単語は聞いたことがある人も多いかも知れません。

漢字では「皺」と書くんですが、その通り「シワ」のこと。

革の加工の際に手や機械、薬品を使ってしぼませて、シワを付けます。

模様としては、ちりめん状のものがその革に応じて不規則に入るため、他の革と全く同じ模様になることはありません。

ダチョウ革には立体的なデコボコの模様があるのですが、それもシボと呼ぶことがありますよ。

染めムラ(色ムラ):大理石のよう

染めムラとは、革を染めた際にできる色ムラのことです。

イメージとしては大理石みたいな、もやっとした濃淡がかった模様になります。

なぜこのモヤモヤができるかというと、革は人工的な素材と違い、厚みや繊維の密度などが均一ではないから。

その革を染めると、染料の染み込み具合も部分によって変わってくるため、染まり具合にムラができるという訳なんです。

ちなみに表側だけでなく、裏面も同様に染めムラができることがありますよ。

バラ傷:天然のひっかき傷

バラ傷とは動物が生きている間についた、傷のことです。

ほとんどの模様が、一本線でスッと入った筋になっています。

まちだ
まる子

加工や輸送でついた傷と勘違いしないように!

動物の皮膚はケンカしたり、木や藪(やぶ)で引っかかったりして自然に傷ついてしまいます。

外国では、サボテンなどのトゲが刺さって皮膚が傷つくことも。

そうしてできる傷は1枚の革の中に意外と多くあり、いちいち避けていたら小さい革製品しか作れません。

だからバラ傷がある革は、目立たない箇所やデザインの部分などに、配慮されて使われていることが多いです。

トラ:肩部分の革のしま模様

トラとはその名の通り、虎にあるしま模様のような、複数本の長い線の模様です。

動物の皮膚でよく伸縮する、肩の部分の革に多く見られます。

伸縮によってできたシワは深いため、なめしても凹凸が残っていて染めムラが発生してしまうもの。

それで虎のような線の模様ができるという訳なんです。

これがあると天然の革だと一目でわかりますよ。

血筋:曲がりくねった血管の痕

血筋とは血管の痕で、ランダムに曲がりくねった線の模様です。

イメージとしては、イナヅマとか葉脈のような感じ。

ですので、そこまで生々しくないのでご安心下さいね。

動物は血が通って生きているため、天然の革にはこれがつきものだと言えます。

ホクロ:人間と同じ黒い点

ホクロとは人間にもあるのと同じで、動物のホクロのことです。

ホクロは大きさや形も様々ですが、大きく目立つようなホクロは革製品にあまり使われないようです。

目立ちにくい小さめなホクロはただの黒い点なので、汚れと勘違いしないように。

ピンホール:毛穴や毛根の痕

ピンホール

ピンホールとは、小さくぽつっとあいた穴の模様です。

これは動物の毛穴や毛根の痕なんです。

皮から革に加工されるまでの間に多くの毛穴と毛根は目立たなくなりますが、まれに残っていることも。

特に、余計な加工をしないヌメ革にはよく見られる模様です。

ヤギやダチョウ、豚などの革は毛穴の痕がもっと全体的に残りやすく、それが代表的な革の模様となっています。

豚革の毛穴痕

まちだ
まる子

まんべんなく毛穴がありますね~!

クラック:ひび割れのしま模様

クラックとはヌメ革に多く見られる、ひび割れたしま模様のことです。

革製品になる段階で縫われていく間に軽くひび割れることがあり、それをクラックと呼びます。

ひび割れといっても、ダメージで割れた時ようなパキッとしたような割れ方ではありませんのでご安心を。

買った革製品の表情が気に入らない場合

もしも買った後で気に入らない革の表情を見つけてしまった場合、返品しようか迷う時もあると思います。

でもお店に連絡するのはちょっと待って!

この後の2つの説明を読んだら、ネガティブな考えは吹き飛ぶはずです。

新鮮な表情とのご縁を大切に

まず、革製品を買う際に注意してほしいのが、革の表情が気に入らないからという理由での返品はできないということ。

実店舗での購入であれば、実物を見比べて好みのものを選ぶことができます。

それに比べてネット通販で購入すると、実物はお金を支払って手元に届くまで確認できないのが不安ですよね。

購入時にある程度「シボが少なめで」などと希望を伝えることは可能ですが、思っているような実物があるとは限りません。

でも見方を変えると、ネット通販での購入は、自分では普段選ばないような表情の革製品と出会えるチャンスだとも言えるんですよ。

もし届いた革製品が希望通りじゃなかった場合は、チャンスを掴んだということです。

いつもの持ち物と違った雰囲気が楽しめるので、これもまた新鮮で良いものですよ。

ネット通販で購入する場合は、届いた革と『ご縁』があったんだと考えるようにするのが良いですね。

経年変化で目立たなくなることが多い

革の表情がわかりやすい、つまり染料で処理された革というのは、経年変化(エイジング)していきます。

その変化とは、だんだん色が濃くなったり、ツヤが出てきたりします。

購入当初は目立つような傷や模様も、使い続けるうちに入る使用傷や色味の変化で、びっくりするほど馴染んでくるんです。

だからピカピカの新品状態の見た目にとらわれず、どんどん使い込んでいきましょう!

職人さんは表情も考慮して製品を作る

1枚の革から革製品を作る際、職人さんはその革の持つ表情も考慮して裁断し、製品パーツを作っていきます。

だから表側になる部分があまりにもデコボコだったり、シワの大小の境目がど真ん中に来たりしているということは少ないですよね。

そのような製品を作っても見た目が良くないと敬遠されやすく、よほどこだわる人しか手に取らないからです。

キーケースや財布だと革の面積が小さいので、1個の中で表情の差はあまり無いかも知れません。

しかし大きいカバンなどは、面によって表情の印象が違うものもあるんですよ。

例えば、私が愛用しているこのショルダーバッグ。

茶色い革のショルダーバッグ

牛革製で、下半分とショルダーストラップの革はシボが細かいなめらかな表面をしていますが、上半分、周囲(マチ部分)の順でシボが粗くなっていきます。

同じ色の革なのに、表情(この場合はシボ)が違うだけでデザインにメリハリが出て面白いですよね。

まちだ
まる子

職人さんのセンスが光っているなぁとつくづく思います。

製品によっても差が出てくるので、他人があなたと同じ型を持っていても、模様の入り方で雰囲気が全く異なることも。

革の表情だけで自分の物が見分けられちゃうのも、天然の革製品あるあるです。

なんなら、「お、このシボ感いいね!」などと会話も生まれちゃったりして。

街中で偶然同じ型のカバンを持っている人から、あなたのカバンも熱い視線が注がれているかも知れませんよ♪

まとめ

革の表情と呼ばれる、模様8種類をご紹介しました。

それぞれがどんな過程で出来た模様なのかわかると、どれも愛らしく思えてきますよね。

『職人さんは、この模様を意図してこの位置に持ってくるように作ったのかな』と想像すると、製品全体のデザインをいつもと違う視点で楽しむこともできます。

購入の際に表情が気に入らなかったとしても、使い続けるうちに目立たなくなって良い味の一部に必ずなりますので、がっかりしないで下さいね。

だんだんと、あなたの持っている革製品がどんな表情をしているのか気になってきたでしょう。

今度お手入れする時にでも、じっくり眺めてみてください。

今まで見逃していた小さな表情を、新たに発見できるかもしれませんよ♪

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